- 「びわこじてんしゃ」より
輪の国スタッフおすすめお立ち寄り情報 Vol.3 ヴォーリズ建築を楽しむ
「びわこじてんしゃ 2014 秋 Vol.3」より
ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880〜1964)は近江八幡を拠点に実業・社会事業・教育・リスト教伝道など多方面に亘って活躍した人物です。特に彼が率いた設計事務所が手がけ、全国に点在する建築作品は近年、文化財として評価が高まり、その名が広く知られるようになりました。(辻野隆雄)
▶彼のお膝元、びわ湖畔のヴォーリズ建築を辿る旅はビワイチのテーマとして格好ですね。100年前、彼と仲間たちがキリスト教伝道のために「ガリラヤ丸」で湖畔の各地を廻ったエピソードに思いを馳せつつペダルを踏みましょう。
▶近江八幡市内には学校・教会・住宅・病院・社会施設など20数棟の建築
が点在。白雲館内の観光案内所でガイドマップやパンフレットが入手できます。その人物像と業績を知るには、仲屋町通の「旧八幡郵便局」へ。没後50年の今年、近江八幡では10月4日〜11月3日、「ヴォーリズ・メモリアル50 in 近江八幡」が催され、建築内部の一般公開や講演会などが行われます。
▶湖東を北上し、JR安土駅近くの安土町郷土館(1913年竣工)、「けいおん」で有名な豊郷小学校旧校舎(1937年)、日夏町民会館(1935年)、滋賀大学陵水会館(1938年)、米原市醒井宿資料館(1915年)と辿り、湖西に移ってJR近江今津駅近くの辻川通には今津ヴォーリズ資料館(1923年)・今津教会(1934年)・旧今津郵便局(1936年)の3棟。ここでも彼の人物像と業績を知ることができます。湖西を南下し、堅田教会(1930年)。大津市街に入って中央大通を挟んだ大津地裁の向かい、大津教会(1928年)でこの旅は終着。ヴォーリズ建築の魅力を堪能できましたか?
▶滋賀県の近代建築ガイドブックとしては「湖国のモダン建築」(石田潤一郎他、京都新聞出版センター\¥1,400+税)がお手頃です。
▶非公開の個人住宅・施設に無断で立ち入ったり、写真撮影する事は厳に慎んでください。くれぐれもマナー厳守をお願いします。