びわ湖の快適・安全な走り方
どうせなら楽しんでかぶりたい ヘルメット

「びわこじてんしゃ2023 秋 Vol.22」より

自転車用ヘルメットの着用が努力義務化

 改正道路交通法により、今年4月からすべての自転車利用者は乗車用ヘルメットを着用するよう努めなければならないことになりました。
 ビワイチではスポーツバイクを使う方が多いので、ヘルメットはきっと着用されているでしょう。しかし日常のすぐそこまで買い物に、というときにもかぶっていますか?

着用は本当に必要?

 県内では自転車の関わる事故は4月末現在で157件発生しており、これは前年同時期に比べ35件増加しています。特に単独事故で頭部に外傷を負うケースが増えています。ヘルメットを着用している場合に比べ、非着用の場合は事故時の致死率が約2.4倍になるとのこと(滋賀県警調べ)。着用している方が安全なのは間違いないようです。

普段こそかぶってほしい

 道で観察すると、ちょい乗りでヘルメットをかぶる人は少数です。近年ビワイチルートは整備が進み、安全に走れる道ができてきました。しかし、県内のほとんどの道では自転車の走行空間が整備されておらず、安全な環境とは言えません。むしろ日頃のちょっと使いにこそヘルメット着用は大事なのかもしれません。

おすすめは生活に馴染むヘルメット

 「面倒、服に合わない」とお思いの方、最近は多様なタイプが出ています。まち乗りになじむデザインのものもあれば、帽子をかぶせて使う形状のものもあり、ファッションに合わせる楽しみができました。
 気をつけたいのは、安全基準を満たすことを証明するSGマーク等の印がついているか確認することです。しかしマークがついていても通販で届いた品を見ると安全性に疑問を感じたという例もあります。最初は自転車専門店に出かけ、手にとってお店のスタッフと相談して選ぶのがおすすめです。お気に入りのひとつを手に入れて、自転車ライフを安全に楽しんでください。

ヘルメット着用より  安全な環境を!

 それにしてもヘルメットで身を守らなければ危険な道路環境は問題です。オランダではヘルメットなしでも安全な道を目指した整備がされています。日本でも道路整備にもっと力を入れるよう行政に求めていきたいですね。

(南村 多津恵)